2024年(令和6年)4月1日より、不動産の相続登記が法律で義務化されました。自分が相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記をしなければならず、正当な理由なく放置すると10万円以下の過料(罰則)を科されるリスクがあります。
この義務化の影響で、現在、全国の法務局や専門家の窓口は混雑しており、いざ手続きを始めようと思っても、「まずどこへ行けばいいのか」「いきなり専門家に頼むと高額な費用がかかるのでは」と迷ってしまう方は非常に多いです。
ここでは、無料で利用できる法務局の相談窓口から、司法書士・税理士・弁護士といった各専門家の「正しい使い分け」までを解説します。
☆あわせて読みたい
目次
「できるだけお金をかけずに自分でやりたい」という方がはじめに検討するのが、法務局(登記所)の無料相談です。不動産の所在地を管轄する法務局だけでなく、近くの法務局やウェブ会議(オンライン)でも手続案内を受けられるようになっています。
法務局の相談は、あくまで「登記申請書類の書き方や、申請の形式的なルール」に関する案内がメインです。
最大のメリットは「完全無料」であることです。また、実際に審査を行う行政機関からの直接のアドバイスですので、その指示通りに書類を整えれば、高い確率でスムーズに受理されます。
非常に便利な法務局ですが、行政機関ゆえの中立性が求められるため、以下の制限には注意が必要です。
ポイント:法務局は、「すでに遺産分割の内容が決まっていて、あとは書類の作り方だけを知りたい人」に最適な窓口です。
「自分でやるのは時間的・体力的に限界がある」「平日はどうしても動けない」という方の強い味方が、登記の独占業務を持つ司法書士です。
司法書士は、戸籍謄本の収集から遺産分割協議書の作成、法務局への申請まで、相続登記にかかるすべてのプロセスを「代理人」として代行できる専門家です。
相続登記で最も骨が折れるのは「戸籍集め」です。特に、明治・大正時代に亡くなった先々代の名義のまま放置されている「数次相続(すうじそうぞく)」などの場合、相続人が数十人にのぼり、昔の読みづらい手書きの戸籍(改製原戸籍など)を何十通も解読しなければなりません。
司法書士は職権で全国から戸籍を漏れなく収集できるため、一般の方では挫折してしまうような調査も確実かつ迅速に完了させられます。
司法書士の報酬相場は、シンプルなケースで「5万〜10万円程度」です。初回相談を無料にしている事務所も多いため、まずは見積もりを依頼しましょう。比較する際は「戸籍収集の実費や報酬が含まれているか」など、総額を確認することが重要です。
☆あわせて読みたい
「相続登記=名義変更だから法務局か司法書士へ行けばいい」と思われがちですが、実はその裏に「相続税のリスク」が隠れています。ここで判断を誤ると、後から多額の相続税の納税が発生するおそれがあります。
税理士は相続税の申告と税金に関する専門家です。
不動産登記の期限は「3年」ですが、相続税の申告・納税期限は「亡くなった日の翌日から10ヶ月以内」と非常に短く設定されています。登記を優先するあまり、税務申告の期限を過ぎてしまうと、多額のペナルティ(延滞税や無申告加算税)が発生します。
不動産の相続において最も重要なのが、「誰がその土地を相続するか」によって、土地の評価額を最大80%も減額できる「小規模宅地等の特例」です。
例えば、同居している長男が相続すれば税金がゼロになるのに、別居している次男が相続したために数百万円の税金が発生する、ということが頻繁に起きます。
「誰の名義で登記するか」を決める前に、必ず税理士のシミュレーションとチェックを受けましょう。
今回の相続だけでなく、将来「残された配偶者が亡くなったとき(二次相続)」に、どれだけの税金がかかるかを見越したトータルでの遺産分割案を提案できるのは税理士だけです。
ポイント:当事務所のような相続専門の税理士事務所は、提携する司法書士を持っています。税金対策(税理士)から名義変更(司法書士)までを一箇所で済ませる「ワンストップ相談」を利用するのが、最も安全で効率的な方法です。
☆あわせて読みたい
💡 相続や税金について、こんな不安はありませんか?
\ 相続・税務のプロが回答します /
受付時間 10:00~18:00(月〜金)
親族間で意見が激しく対立している場合、司法書士や税理士は「どちらか一方の味方になって交渉すること」が法律上禁止されています。
弁護士は紛争解決のプロであり、「依頼人の代理人として、他の相続人と交渉・調停・裁判を行うこと」ができる唯一の専門家です。
司法書士は「合意した結果を書類に整えるプロ」ですが、弁護士は「合意に至るまでの交渉を有利に進めるプロ」です。すでに揉めている、または揉める兆候があるなら、早急に弁護士の相談窓口を利用しましょう。
☆あわせて読みたい
相談先の窓口がどこであれ、行く前に以下の3点を準備しておくだけで、相談がスムーズに進み、その場で具体的なアドバイスを受けることが可能になります。
ご自身の状況に当てはめて、最初の予約先を決めてください。
A:費用対効果を慎重に検討してください。
多くの銀行が遺産整理の無料相談を行っていますが、実際に依頼すると最低でも100万円以上の高額な手数料がかかることが一般的です。しかも、銀行自身が登記や税務申告を行うわけではなく、結局は提携する司法書士や税理士に外注するため、直接専門家に依頼した方が費用を大幅に抑えられます。
A:概要や方針の確認は電話でも可能ですが、具体的な書類のチェックや「この土地はどう登記すべきか」という正確な判断は、対面またはウェブ会議(Zoomなど)での資料確認が必須です。
A:市役所では定期的に司法書士や弁護士の無料相談会を開催しています。相談時間は30分程度と短いですが、「自分のケースはどの専門家に頼むべきか」という交通整理として非常に役立ちます。
A:全くそんなことはありません。
まずは見積もりと手続きの流れを聞き、「自分でやる労力」と「専門家に払う費用」を冷静に比較検討してください。断る場合は「一度家族と相談して決めます」と伝えれば十分です。
相続登記の相談は、早いほど選択肢が増え、費用も抑えられます。
相続登記の義務化の期限が迫るに伴い窓口は混み合い、放置期間が長引いて相続人が増加します。
まずは、お手元にある「固定資産税の納税通知書」を確認し、状況に合った窓口へ「相談予約の電話」を入れることから始めてみましょう。最初の一歩を踏み出すことが、大切な資産を守り、トラブルを防ぐポイントです。
当事務所では、提携の司法書士とワンスポットでの相続サポートをご提供しております。不動産の相続でお困りの際は、下記お問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。
☆あわせて読みたい
※本記事の内容は、2026年4月時点の法令・情報を基に作成されています。個別の案件については、必ず司法書士や税理士等の専門家にご確認ください。
Contact us
お問い合わせ・無料相談のご予約
オンライン面談可(平日10:00-18:00)
平日夜間・土日は有料(1回につき1万円)
受付時間 10:00~18:00(月〜金)
Contact us
お問い合わせ・無料相談のご予約
オンライン面談可(平日10:00-18:00)
平日夜間・土日は有料(1回につき1万円)
受付時間 10:00~18:00(月〜金)