相続登記の義務化により、不動産を相続したことを知った日から3年以内に申請を行わなければなりません。そこで多くの方が直面するのが、「相続登記には一体いくら費用がかかるのか?」という疑問です。
結論から言えば、相続登記にかかる費用は、自分ですべて行えば「実費のみ(約5万円〜10万円程度)」で収まることもありますが、司法書士に依頼すれば「総額15万円〜25万円程度」になるのが一般的です。
ここでは、相続登記にかかる費用の内訳から、2027年3月末まで利用可能な「登録免許税の免税措置」、そして費用を安く抑えるコツまでを詳しく解説します。
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相続登記の費用は、大きく分けて以下の「3つの要素」で構成されます。この要素には、司法書士に依頼しても必ずかかる費用と、やり方次第で変動する費用があります。
登記を申請する際、不動産の名義を国が管理する帳簿に書き換えてもらうために支払う税金です。これは自分でやろうと司法書士に頼もうと、必ず同額が発生します。
※【注意】法定相続人以外の人(孫や内縁の妻など)へ遺言で譲る「遺贈」の場合は、税率が「2.0%(100分の2)」に跳ね上がるため注意が必要です。
「誰が亡くなり、誰が正当な相続人か」を法務局へ証明するための、公的書類(戸籍等)を揃える費用です。
登記手続きの代行や、複雑な戸籍収集、法的に完璧な「遺産分割協議書」の作成を司法書士に依頼する場合の報酬です。
2003年以降、司法書士の報酬は「自由化」されているため、各事務所が自由に価格を設定しています。事案の難易度(相続人の数、不動産の数、数次相続の有無など)によって報酬は変動します。
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通常は評価額の0.4%がかかる登録免許税ですが、特定の条件を満たす場合「0円」になる特例が存在します。この措置は2027年(令和9年)3月31日まで延長されています。
土地の固定資産税評価額が100万円以下であれば、その土地の相続登記にかかる登録免許税は免税(非課税)となります。
以前は「市街化区域外」などの厳しい限定がありましたが、法改正により現在は全国の土地が対象に広がりました。ただし、あくまで「土地」のみが対象であり、家屋(建物)はどんなに古くて価値が低くても免税の対象外ですので注意が必要です。
例えば「祖父」が名義人のまま亡くなり、名義変更をしないまま「父」も亡くなり、最終的に「自分」が相続することになったとします(これを数次相続と呼びます)。
この場合、本来は「祖父→父」への名義変更と、「父→自分」への名義変更で2回分の登録免許税がかかりますが、特例により「祖父→父(亡くなった中間相続人)」へ名義を変える分の登録免許税が免税されます。
※これらの免税措置は法務局が勝手に適用してくれるわけではなく、申請書に正しい法令の条項を記載して自ら申告する必要があります。司法書士に依頼することで、これらの免税を1円の漏れもなく適用し、結果的に数万円の節約に繋がるケースも珍しくありません。
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具体的な事例で、司法書士に依頼した場合の「総額」がいくらになるのかシミュレーションしてみましょう。
戸籍収集や遺産分割協議書の作成も含め、揉め事なくスムーズに進んだ標準的なケースです。
地方に評価額の低い土地(100万円以下を含む)が複数あり、何十年も放置されていて相続人も3人以上いるようなケースです。
マンションの場合、建物部分の評価額だけでなく「敷地権(マンションが建っている土地の持ち分)」の評価額も合算して計算されます。
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「すべてプロに丸投げ」するのではなく、一部分をご自身で工夫することでトータルコストを削減することが可能です。
「司法書士の報酬がもったいないから自分でやろう」と考えるのは間違いではありません。しかし、プロの目を通さないことによる「目に見えないリスク」を必ず考慮しましょう。
詳しくない人が自分で登記を行うと、実家の敷地(宅地)だけを登記して、家の前の「私道(共有持ち分)」や「近くのゴミ捨て場の持ち分」を登記し忘れるミスが生じることがあります。この「漏れた不動産」は未登記扱いとなり、後日10万円の過料の対象になるおそれがあります。司法書士は必ず市役所で「名寄帳(なよせちょう)」を取得し、故人の名義の不動産を1円の漏れもなく徹底調査するため、このリスクを防ぐことが可能です。
相続税を劇的に安くする「小規模宅地等の特例」などは、「誰がその不動産を相続したか」によって適用できるかどうかが決まります。安易な考えで「とりあえず兄弟の共有名義にしておこう」などと登記してしまうと、本来なら数百万円節税できたはずの税金が全額課税されるというリスクが生じる可能性があります。
自分で相続登記を行う場合、慣れない古い戸籍の解読や、1文字のミスも許されない申請書の作成などで、平日の日中に法務局へ何度も足を運ぶことになります。ご自身の貴重な休日や有給休暇を何日も消費してしまうことになります。
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A:2003年以降、司法書士の報酬規程が撤廃され「自由化」されたためです。事務所の規模、オンライン化(IT化)の度合い、そして「どこまで手厚くサポートするか」によって価格設定は大きく異なります。
A:法律上の明確な決まりはありませんが、実務上は「その不動産を新しく取得する人(名義人になる人)」が全額負担することが圧倒的に多いです。もし複数人で共有する場合は、持ち分の割合に応じて案分することもあります。
A:国に納める「登録免許税」そのものをクレジットカードで払うのはシステム上まだ一般的ではありません。(一部オンライン納付等は可能です)しかし、司法書士への「報酬部分」については、クレジットカード払いや分割払いに対応している事務所が増えています。
相続登記の費用は、「大切な家族の資産の権利を法的に確定させ、将来の親族間トラブルや、不必要な増税を未然に防ぐための保険料」と考えるとわかりやすいと思います。難しい手続きは専門家に任せると気が楽になるでしょう。
当事務所では、提携の司法書士とワンスポットでの相続サポートをご提供しております。不動産の相続でお困りの際は、下記お問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。
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※本記事の内容は、2026年4月時点の法令・情報を基に作成されています。個別の案件については、必ず司法書士や税理士等の専門家にご確認ください。
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