【東京】相続税はいくらからかかる?不動産がある場合の目安と注意点

【東京】相続税はいくらからかかる?不動産がある場合の目安と注意点

「相続税は富裕層にかかるもの」というイメージを持つ方も少なくありませんが、東京で長年暮らしてきた方や都内に実家を保有する方にとって「相続税」は決して他人事ではありません。

 

特に財産の中に「不動産」が含まれている場合、不動産の評価額が遺産総額の大部分を占めることになり、相続税の納税資金である現金が足りずに思い出の詰まった不動産を売却せざるを得ない状況に陥ってしまうおそれがあります。

 

ここでは「東京で相続が発生した場合の相続税」について、不動産がある場合の目安と注意点を詳しく解説します。

 

東京で相続税はいくらからかかる?

相続税は亡くなった方(被相続人)の遺産総額が法律で定められた非課税枠である「基礎控除額」を超えた場合に発生します。遺産総額がこの基礎控除額を下回っていれば相続税の申告も納税も必要ありません。

 

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

 

東京では課税対象になりやすい理由

東京の不動産評価額は、他の地域に比べて非常に高くなりやすいため、この「基礎控除額のライン」を簡単に超えてしまうことも少なくありません。例えば、都心の住宅地や人気のエリアでは、庭付きの一戸建てやファミリータイプのマンションであれば、それだけで評価額が1億円を超えることもあります。

 

また、相続税の計算で用いられる土地の相続税評価額は、公示地価の約8割を目安とする「路線価」を基準に算出されますが、実勢価格(実際に売買される価格)が上昇している東京では、評価額そのものが基礎控除額を上回ってしまうケースも少なくありません。

 

東京で相続税がかかりやすい代表的なケース

「うちは普通のサラリーマン家庭だから大丈夫」と思っていても、東京に不動産があるだけで状況は一変します。具体的なケースを見ていきましょう。

 

自宅と預貯金だけでも課税されるケース

例えば、世田谷区や杉並区などの住宅街に30坪程度の自宅(土地・建物)を所有し、老後の資金として2,000万円の預貯金があるケースを見てみましょう。

 

土地の評価額が6,000万円、建物が1,000万円と判定された場合、正味の遺産総額は9,000万円になります。もし、法定相続人が子ども2人のみであれば基礎控除額は4,200万円になるため、差し引き4,800万円が課税対象となる可能性があります。

 

都内に不動産を1つ所有している場合

「実家が東京にある」というだけで、他に大きな資産がなくても基礎控除額を超えてしまうことも少なくありません。東京23区内であれば、築年数が経過した実家であっても土地の価値だけで5,000万円を超えることもあります。

 

東京では5軒に1軒が相続税の課税対象と言われていますが、その背景には、こうした「不動産1つで基礎控除額を超えてしまう」という東京特有の事情が考えられます。

 

 

東京の相続が複雑な理由

東京の相続で不動産がある場合、他の地域と比べて複雑化しやすいため、専門的な知識が必要になります。複雑化しやすい理由には、次のような要因が考えられます。

 

路線価と実勢価格が違うため

土地の相続税評価には、道路ごとに定められた「路線価」を用いて計算を行います。路線価は公示価格の約80%程度を目安に設定されていますが、近年の東京、特に再開発エリアや利便性の高いエリアでは、実勢価格が路線価の数倍に達することもあります。

 

「売れば1億円になる土地だが、路線価評価では8,000万円」といった価格の乖離が、節税対策の鍵になる一方で、判断を難しくさせる要因にもなっています。

 

路線価と実勢価格の乖離については、下記の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

マンション評価の改正

東京に多くある高層マンションは、これまで「実勢価格」と「相続税評価額」の大きな乖離を利用して行う節税対策として利用されてきました。しかし、2024年から新たなルールが導入され、相続税評価額が時価の6割に達しない場合は、時価の6割程度まで評価額が引き上げられることになりました。

 

これにより、時価と相続税評価額の乖離が少なくなるため、より緻密なシミュレーションが必要になります。

 

 

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相続税がかかるかどうかを判断するポイント

東京の相続で相続税がかかるかどうかを判断するには、次のポイントをチェックしてみましょう。もし、該当する場合には早めに不動産に強い税理士に相談することをおすすめします。

 

【東京版】相続税がかかるかどうかのチェックポイント

• [  ]亡くなった方の住所地、または所有不動産が東京23区内にある

• [  ]土地の面積が30坪(約100㎡)以上の一戸建てを所有している

• [  ]2024年以降に、都内のマンションを相続する予定がある

• [  ]法定相続人の数が2人以下である

• [  ]預貯金や株式など、不動産以外の資産が2,000万円以上ある

 

相続税の申告が必要になる可能性が高いケース

上記の項目に複数チェックが入る場合、基礎控除額を超える可能性が高いと言えるでしょう。また「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」といった制度を活用することで最終的な納税額を0円にできる場合であっても、これらの特例を適用するためには、相続税申告書の提出が必須条件になっています。

 

申告を怠ると、本来受けられたはずの数千万円単位の控除が受けられなくなるおそれがありますので、注意しましょう。

 

まずは専門家に確認すること

「自分で計算した結果、基礎控除以下だから大丈夫」という自己判断にはリスクが伴います。

 

例えば、名義預金や生前贈与の加算を見落としているケースや、自宅の敷地とは別に数軒で共有している私道がもれているケースなども考えられます。後から税務調査で指摘されることも少なくありませんので、自己判断で完結させるのでなく、確認のためにも税理士に相談しましょう。

 

【東京の相続】税理士に相談したほうがよいタイミング

相続税申告には「10か月」という非常に短い期限が設けられており、早め早めに行動しなければ、申告期限に間に合わせることが難しくなります。

 

相続発生後すぐ相談した方がよい人

次のような状況の場合は、四十九日後(または前)に専門家に相談しましょう。

 

遺産の大半が不動産で手元の現金が少ない場合

納税資金を確保するために不動産の売却が必要になる可能性があります。10か月以内で不動産を売却するためにも早めの行動が重要です。

 

相続人の間で遺産分割の合意が難しい場合

相続税申告期限までに相続人全員での遺産分割が難しい場合は「未分割」での申告になります。未分割の申告では、相続税を大きく軽減できる特例が適用できないため、高額な相続税を一度納付しなければなりません。

 

相続人の間で遺産分割の合意が難しいと思われる場合には、早めに専門家に相談して対策を考えましょう。

 

申告期限ギリギリに相談するリスク

期限ギリギリでの相談になると、土地の現地調査や精密な評価を行う時間が不足してしまったり、財産もれなどの検証を十分に行うことができずに相続税が過大になってしまったりするおそれがあります。

 

期限ギリギリに相談するのではなく、余裕を持って税理士に相談することをおすすめします。

 

 

6.よくある質問(Q&A)

Q:東京で相続税がかかる人はどれくらいですか?

A:国税庁のデータ(令和5年分)では、全国平均は約9.9%ですが、東京に限ればその割合はさらに高くなります。東京23区内であれば「5軒〜6軒に1軒」程度の割合で課税対象が発生していると言われています。

 

Q:自宅だけでも相続税はかかりますか?

A:はい、かかる可能性があります。不動産の評価額が「基礎控除額(例:相続人1人なら3,600万円)」を超えていれば、自宅のみであっても課税対象となります。ただし「小規模宅地等の特例」を活用すれば、自宅土地の評価額を最大80%減額できるため、適用後の金額で判断することになります。特例を適用する場合には、相続税申告書の提出が要件になります。

 

Q:配偶者がいれば相続税はかからないのですか?

A:配偶者には「配偶者の税額軽減」という制度があり、1億6,000万円、あるいは法定相続分までの取得であれば相続税はかかりません。ただし、この特例を受けるためには、相続税申告書を提出する必要があります。

 

まとめ

東京での相続において、不動産は大きな資産であると同時に相続税に対する大きな課税要因でもあります。

 

東京の相続税で悩んだ場合には、次のポイントを整理するところから始めましょう。

 

• 基礎控除額(3,000万円+600万円×人数)の把握
• 東京の土地は評価額が高く、不動産1つで基礎控除額を超えるケースが多い
• 小規模宅地等、配偶者控除を使うためは、相続税申告書の提出が不可欠

 

東京の相続は、地方に比べて相続財産の金額が大きくなりやすいため、早めの確認が将来の安心につながります。

 

当事務所は、不動産業界出身の税理士が、東京の複雑な不動産相続に特化した知識と実績をもって、依頼者様に寄り添い、心からご満足いただける相続の実現に向けて最後までサポートいたします。相続税に強い税理士をお探しの際は、以下の問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。

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渡邉 優

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この記事の執筆者:渡邉 優

「渡邉優税理士事務所」代表。相続の中でも“不動産にお困りごとを抱える相続”の対応を得意としている。

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